☆2002/07/07 管理人、SMILE主催オープンクリニック参加報告

 7/7(日)、夢の島公園内陸上競技場および夢の島マリーナ内会議室において、クラブSMILE主催のオープンクリニックが行われました。
 このオープンクリニックは、競技ランナーや市民ランナーのサポートを行っているランニングクラブSMILEがプロデュースする、競技力向上を目的とした講習会です。
 箱根駅伝をはじめTV解説でおなじみの碓井哲雄先生(元本田技研総監督・日本陸連強化委員)をメインコーチとし、トップクラスのランナーが実践する練習方法などのノウハウの公開のほか、クラブSMILE所属の心・技・体のそれぞれの担当コーチが競技力向上のためのエッセンスを参加者に提供してくれます。
 今回初めて、私、管理人も参加しました。
 参加者は10人ちょっと、5000mで15分台から最近走り始めた初心者まで。

 午前中のメインは陸上競技場での合同練習会。
 今回は8000mペース走で、各自の走力に応じてグループに分かれて走りました。
 「レースペースより遅いペースで、ただし最初から最後まで同じペースで!」という碓井哲雄先生の指示にもかかわらず、この日が暑いのと風が強いこともあって、管理人含めてほとんどの方が周回ごとにペースダウン。
 参加者みなさんがペース走の難しさを知りました。
 ゴール後は各自100m全力疾走を5本程度行いました。

 昼食はSMILE代表楠田さんのはからいで碓井先生と一緒に食事をすることができました。陸上界の実態についていろいろな話を聞くことができました。

 午後は会議室での「からだ」と「わざ」のクリニック。

 まずは野口先生と土肥先生による「からだ」クリニック。
 テーマは「夏場のコンディショニング・栄養の摂り方」。
 夏場の栄養補給と水分補給について説明を受け、その後に質疑応答を行いました。

 続いて碓井先生による「わざ」クリニック。
 テーマは「夏場のコンディショニング・練習方法(実践編)」。
 夏場の練習方法についての説明を受け、その後に質疑応答を行いました。

 今回参加してみて、ためになることをいろいろ知ることができました。
 伸び悩みのある方、初心者の方にもぜひお勧めします。
 次回開催についても当HPでご案内します。

 以下、内容をまとめました。ご参考まで。

・合同練習会[碓井先生、楠田先生]

 ウォーミングアップ(各自)   15分程度
 ストレッチ           15分程度
 8000mペース走(走力別)
 100m全力疾走×5本
 ウォーキング           5分程度
 ストレッチ           15分程度

・「からだ」クリニック[野口先生、土肥先生]

 〜夏場のコンディショニング・栄養の摂り方〜

 <栄養補給>
 疲れを次の日に残さないことが大事。

 疲労回復にはビタミンB群を摂ること。
 ごはん、パン、麺類などだけを多くとってもダメ。
 糖質代謝に関わるビタミンB1を不足しないようにすること。
 ただし、多くとっても排出されてしまうので、必要な量を常に摂ることが大事。
 ビタミンB1を多く含むものは、豚肉、豆腐や納豆などの大豆製品、緑黄色野菜。
 ねぎ、にんにくを同時に摂ると吸収がよくなる。

 <水分補給>
 練習前後の体重を常にチェックし、発汗量に見合った水分量を補給する。

 レース、トレーニング前には十分に水分を補給する。
 運動30分前にコップ1杯程度の水分を補給しておく。
 喉が渇いてなくても一定時間ごとに水分を補給する。
 運動後はすぐに水分を補給する。

 <その他>
 夏場、10〜15時頃(暑い時間帯)での激しいトレーニングを避ける。

 熱中症対策として、水分補給、ウェア、帽子、走るコースなどを考慮する。
 身体に水をかけることも効果がある。

 ビールのおつまみには枝豆をおすすめ。

 <質問>
 参加者から以下のような質問が出ました。

 コーラはよくないのか?
 サプリメントを利用することはよくないのか?
 アミノ酸については摂りすぎはないのか?
 食後1時間後の練習はまずいか?
                    など

・「わざ」クリニック[碓井先生]

 〜夏場のコンディショニング・練習方法(実践編)〜

 夏場の練習は涼しい時間帯に短時間にとどめる。
 短いインターバルやアップダウン走で。
 次の日に疲労を残さない。

 走る前に自分のコンディションを把握し、その時点のコンディションに応じて練習内容を変える。

 市民ランナーには変化走(走るなかでペースを変える)を薦める。
 特にアップダウンの多いところで変化走を取り入れるのが良い。
 登りは全力、下りはジョッグ、平坦はダラダラと。

 ヒルトレーニングで日本長距離陣が強くなった。
 坂道、階段登りを取り入れよう!
 人は坂道、階段登りで本能的に最短距離に進もうとする。
 それによってフォームがまとまる。

 練習の最後には全力疾走を何本かやると良い。
 小さくなりかけたフォームが大きなフォームに戻る。

 インターバル練習の目的は、@心肺機能を高める、Aフォームを大きくする、こと。

 走りこみはスタミナをつけることであって、月間走行距離を多くすることではない。

 走ることが全てではない。
 夏なら息抜きで登山や海水浴なども良い。

 自分の強いところと弱いところを知ること。
 強いところをさらに強く、弱いところは強くする。

 市民ランナーであれば、
  水曜 1時間走(時間がある人は)
  土曜 インターバル
  日曜 ロング
がお勧め。
 その他の日も10分でも15分でも何かしら身体を動かすことを心がける。

 参加者の方ならいつでも碓井先生が直接電話で相談にのるとのこと。

 <質問>
 参加者から以下のような質問が出ました。

 インターバルのつなぎの距離はどうすれば良いか?
 フルマラソンのレースで足がつってしまうが?(管理人)
 富士登山競走を走るにはフルマラソンの持ちタイムが関係するか?
                    など